aihachi’s diary

2016年元日スタート。日々の生活で面白いと感じたことを書けたらいいなぁ。現在の関心事:フィギュアスケート、クラシック音楽

父のこと~認知症って?

 私の父は現在91歳。3月が来ると92歳になる。大正13年生まれで戦争に行った最後の年の人だ。

 私が結婚して子どもを3人持ってもずっと共働きしていたので、保育園の送り迎えなど本当によく面倒をみてもらった。父が子ども好きで可愛がってくれたので、子どもたちも幸せだったと思う。

 20年前に妻を亡くし、ずっと一人暮らしをしてきた。我が夫婦は共働きに疲れ、私は5年前に仕事を辞めて専業主婦になった。仕事に束縛されない開放感、それはそれは大きかった。しかし、うまくできていると思う。仕事を辞めた年の前年の秋ころから父は忘れっぽくなっていた。車でスーパーに買い物に行って、どこに車を停めたかわからなくなって往生したり、家に何があるか覚えていないものだから、冷蔵庫に豆腐がたまったりしていた。

 これが認知症の始まりなのかなぁと思って、地元の大きな病院に行って検査をした結果、アルツハイマー認知症と診断された。そして、アリセプトという進行を遅らせる薬を飲み始めた。知り合いの親等も認知症の方はいて、夜中に家を出て行ってしまって探した、とか、警察から連絡をもらって迎えに行った、というような話を聞いていたので、父はこれからどのような道を辿るのだろう、と不安な気持ちをかかえていた。

 さて、約5年後の現在、父の様子はどうかと言うと、父は私を困らせるような行動は取っていない。記憶の面は昔のことは覚えていて繰り返し話してくれるが、さっきのことは覚えていられないようだ。今話していることはわかるので会話は成立している。身体の面は老化が進んでいて、ソファに横になっている時間が多くなったし、食も細くなっている。本人曰く、動かないからお腹が空かない、そうだ。三度の食事を規則正しく取ることはできないが、お気に入りの道の駅に行くと一人前をしっかり食べられるし、天丼みたいな胃にもたれそうなものも好きで食べられる。体重は減って来ていて、筋肉もだいぶ落ちてしまったと思う。歩く時は自分でも転ばないように気をつけようという思いをもっている。

 前にテレビ番組で老衰のことをやっていて興味深く見たが、老衰の時期は食べる量も減るが、食べても栄養を吸収しなくなると言っていた。父もそういう時期に入ってきているのかなと思う。

 父はアルツハイマー認知症の診断を受けているが、高齢になるとそれは老化の症状の一つなんじゃないかと感じている。